性感染症というと恐ろしいものですが、独り身だとあまり関係ないものと思っているでしょう。
くちびるの周りに水ぶくれのできるお馴染みの病気、ヘルペスだって性感染症の一つなのです。

たとえ性行為をせずとも感染する性病はあります。
だからこそ誰もが注意が必要です。なぜ感染するのでしょうか。どうすれば移らないようにできるのでしょう。
ヘルペスの特徴や原因について詳しく見ていくようにしましょう。一度性病に感染したら治すことは可能なのでしょうか。

性病感染者は若者を中心にどんどん増加傾向にあります。
いつ決まった相手が見つからないとも限りませんし、望まずとも性犯罪に巻き込まれてしまうことはあります。だからこそ知識は必要なのです。

ヘルペスは性行為せずに感染することもある

ヘルペスというのはヘルペスウイルスによって人から人へと移ります。
ウイルスが原因である以上は、性病を医師に見せるのは恥ずかしいからと放置しておいても自然に治癒することはありません。
むしろどんどん増殖していきますし、とても感染力の強いウイルスですから性行為をせずとも回り中に広げてしまう可能性が高いのです。
その中には子供だって含まれます。大切なパートナーや子供が苦しむことのないよう、これ以上は感染経路を広げないように、すぐに何らかの対応をしなければならないのです。

人から人へと感染する原因として、最も多いのは接触による感染です。
性行為によって移る病気だからこそヘルペスは性感染症の一つとされているのですが、それだけでなくキスをしても感染します。
発症している患部に触れるだけでも感染してしまいます。

ヘルペスウイルスが繁殖するのは性器だけではなく、口元もです。
これはオーラルセックスなどをすることにより感染経路がつながったのかもしれません。
最近ではインターネットなどで誰でもAV情報などを見ることができる時代ですから性行為の方法も素人とは思えないほどバラエティに富んでいます。
そんな中でどこに感染するか分からなくなっているのです。

とはいえ、性行為をしているのであれば心当たりもあり、症状が出てきたときに性病ではと疑いやすいでしょう。
困るのがヘルペスは性行為をせずとも感染するという事実です。

唇や性器にできた水ぶくれ。この中にはウイルスがたっぷりと入っています。
その部分を拭いたタオル・唇の水ぶくれに触れたグラス・洋式トイレの便座などヘルペス患者からウイルスを付けられているのです。
それに気づかずそのタオルやグラスに触れてしまったり、次に洋式トイレに入った健康な人々に感染することもあるのです。
できれば患者の使用物はすべて共有することなくすぐに洗うようにしてください。
タオルだけでなく足拭きマットなども危険ですから体力が弱っているときなどに温泉に行くのもやめておいた方がよいでしょう。
その前に、ヘルペス患者はできるだけ公共の場へは出て行かないことをオススメします。
洋式トイレの便座から感染ともなると防ぎようがありません。

抗ウイルス薬を使用してウイルスの増殖を抑えれば症状は緩和されます。
それまでの期間は出歩かない、それに家族や恋人など一緒に住んでいる方に感染しないように接触を避けたり、マスクや眼帯を着用して過ごすようにしましょう。

被害を受けるのは自分自身だって同じです。何となく口元にできものがあるからと触って、その手で目を掻いたことにより口元から角膜にヘルペスが移ることだってあるのです。
その逆だってあります。他に感染者を作らないためにもタオルなどは患者自らが自分で洗ってもらいたいものですが、これ以上自己感染しないよう自分自身も更に注意しましょう。
マスクや眼帯は自分自身を守るためにも必要なものなのです。
つけたままだと日常生活に不便が生じるでしょうが、これ以上感染箇所を広げてしまうよりはよいと思ってあきらめてください。

風邪やインフルエンザと違って空気を伝わって感染するような心配はありません。
そのため患者本人と患者の使ったものに接触しないように注意していれば移される心配はないでしょう。
性行為を行なう場合も、避妊目的だけでなく性感染症を少しでも予防するためにもコンドームの着用をするべきなのです。

オーラルセックスやアナルセックスなどAVの知識を試してみたいという気持ちも分かりますが、中途半端な知識で行なうのは避けましょう。
性行為の相手を次々と替えるのも、それだけ性感染症のリスクは高まる一方です。
今の時代に、一生涯にたった1人だけの相手とする、というのは難しいにしても自由奔放に遊ぶのではなく節度ある性生活を送るようにしてください。

口唇ヘルペスと性器ヘルペス

女性の口元
唇と性器のヘルペスについて詳しくその症状を見ていきましょう。
唇の場合には男女に症状の違いはありません。男女とも、水ぶくれや発疹ができるのです。
ヘルペスは「疱疹」という意味の英語です。ウイルスが這うように拡大していきます。唇だけでなく口の周りに水ぶくれは広がっていくでしょう。
喉元まで広がることもあります。特に初めて発症したときは高熱が出てきたり、リンパ節が腫れたりということもあるため注意が必要です。
口の中にたくさんの口内炎が出来たり、あごの下のリンパ節が腫れて40度を越える高熱が続いたりということもあるのです。
日本では10人に1人が唇のヘルペスを発症したことがあると言われ、多い病気です。
再発もしますが、再発したときに高熱が出ることはなく、水ぶくれの範囲も初回よりは狭まるので安心してください。
とはいえ、何度も再発を繰り返すのは見た目も良くありませんし、できればなりたくないものです。
パートナーの唇周りに水ぶくれがあったり性器にも違和感があったら、触れるのはやめておきましょう。

抗ウイルス薬のバルトレックスなどを服用していれば症状は治まります。
再発時は特に、少しでも違和感を感じ始めた段階ですぐに使用しましょう。より効果的に治療できます。

性器ヘルペスに関しては、男女で性器自体に違いがあるため症状は違ってきますが治療法は同じく抗ウイルス薬の服用です。

男性であれば亀頭や外陰部に水ぶくれや発疹は出てきます。お尻や太ももに発症することもあります。
最初はヒリヒリとした痒み程度ですが、水ぶくれが出てきて、やがてそれが破れて皮膚が爛れたような状態になります。
7日目くらいになるとリンパ節が腫れて激痛が出てきますし、38度以上の高熱が出ることも。最もつらい状態です。
そうなる前に早い段階で適切な治療法を行うようにしてください。

性器ヘルペス、女性の場合は大陰唇や小陰唇・膣口の周りに水ぶくれや発疹がでます。
女性の場合は、膀胱や子宮頸部に症状が出やすいです。そして男性よりも痛みが激しくなる傾向にあります。
男性同様、38度以上の高熱が出ることもあります。早めに抗ウイルス薬を使用して治療が行えればよいのですが、症状が悪化すると男性以上になることから入院治療まで必要となるケースもあるのです。

唇のヘルペスほどではないとはいえ、性器ヘルペスも、たとえ症状が治まったとしても1年以内に8割以上の方が再発してしまうと言われています。
初回に比べると症状が軽くなり、治るまでの期間も短く、水ぶくれの出てくる範囲も狭くなりますから入院騒ぎとまではならないでしょうが、個人差があるため2回目以降がどの程度まで激しくなるのかはなってみないと分かりません。
ただ、1度発症していることで水ぶくれが拡がって悪化するよりも前に、皮膚がピリピリと違和感を感じた段階で発症に気づくことができるのではないでしょうか。
できれば常備薬としてヘルペス薬を持っておいて、すぐに使用するようにしてください。

初回のときも、何となく違和感を感じたら早めに調べてヘルペス感染していることが分かったらすぐに適切な治療を行なえば、高熱や痛みに苦しむ前に抑えることはできます。
インターネット経由で性感染症かどうかを調べるキットが手に入ります。できればパートナーと一緒に試してみましょう。
一緒に暮らしているなら感染している確率はかなり高いです。放っておいても治ることはありません。
症状がひどくなって子供が生めないような体となってしまう前に、周りに移してしまう前にすぐに正しい対応をしましょう。
オーラルセックスなどを通じて感染した場合、医師に見せるのは恥ずかしいかもしれませんが自身を守るためです。
免疫力が低下しているときには感染しやすいため、日頃の生活を見直すようにして何度も再発しないよう予防することも大切です。

ヘルペスは完治するのが難しい?

頭を抱える女性
ヘルペスは性器にしろ唇にしろたとえ抗ウイルス薬によって症状は治まっても、また再発する病気です。完治させることは難しいです。
なぜなら、抗ウイルス薬はウイルスの増殖を抑えることはできるもののすべてを撃退できる薬ではないからです。
ヘルペスウイルスは潜伏感染します。一度感染してしまうと、その後は神経細胞に隠れ潜んでしまうのです。
神経細胞にいるウイルスまで撃退する薬というのは今のところ存在していません。そのため当面の症状を治めるだけなのです。

抗ウイルス薬としては、外用薬・内服薬・注射薬と3種類あります。
症状の程度によってそのいずれかが処方されるでしょう。それを用法用量を守って使用していればつらい症状は治まります。
とはいえ、1回目に激しい痛みや高熱・リンパ節の腫れといったひどい症状は起こるものの、2回目以降はそれほどではありません。それは体内に免疫ができるからです。

次に発症しても体の免疫システムが働き、守ってくれるのです。
ただ、そうは言っても頻繁に再発を繰り返していると水ぶくれの部分が爛れてしまって痕が残ってしまうこともあります。
再発のたびに薬を塗ったり服用したりというのも面倒です。できれば、再発の回数を減らすことも望ましいのです。再発するにはある程度の法則があります。
そのため、日頃から自己管理して予防に努める・ひどくなる前にすぐに薬を活用する、などすれば完治はしないもののそれほど恐れる病気ではなくなるはずです。

ヘルペスの症状が現れる人の特徴は?

ヘルペスによくなってしまうという方は、日頃から風邪などの病気にもなりやすいです。
なぜなら、免疫力が低下したときにウイルスがまた活発に活動を始めて再発するからです。
同じようにヘルペス患者のタオルを使ったり便座を共有しても感染する人と大丈夫な人とがいるのはそのためです。
偏った食生活を続けていたり、お酒を飲みすぎていたり、疲れが溜まっていたり、ストレスを溜め込んでいたり、しっかり眠れていなかったり、そんな毎日が免疫力の低下を招きます。紫外線を浴びすぎるのも危険です。
現代人に性感染症患者が増加している背景には、性への考え方の変化だけでなく免疫力の低下も関係しているのかもしれません。

無茶なダイエットをしたり、その逆に脂肪分の多いものを暴飲暴食するのではなく、バランスよい食事を取るようにしましょう。
質のよい眠りを取り、疲労を溜めないようにしてください。
食べること、以外で健康的なストレス発散方法を自分なりに見つけ出しましょう。
適度な運動はストレスも解消され、体も心地よく疲れるのでぐっすり眠りやすく最適です。深酒や夜更かしはやめてください。
外では帽子やマスクを使って紫外線や冷たい風を防ぐようにしましょう。

一度でも発症した人はウイルスを持っているのです。そのことを自覚して日頃から免疫力が低下しないように注意してください。
もしもまた発症したら最近の生活について振り返ってみるのもいいでしょう。
神経節に潜伏している場合、ウイルスは唾液や精液を通じて外に排泄されている場合もあります。
タオルやグラスを家族と共有するのは避けましょう。
性行為を行なう場合には避妊具を装着するようにしましょう。
弱っているときは特に自宅で過ごし、温泉旅行などはやめておいてください。

患部に水ぶくれや発疹が出てきているときであれば注意しても、一度よくなると苦しみを忘れてしまいがちです。
ですが、そうやって拡がっていったヘルペスウイルスが自分のところまでやってきたのです。
他の人にも苦しみを味わわせないためにも、ヘルペスウイルスを常に体内に保持していることを自覚して行動してください。
治せない性病ですが、きちんと対応すればそれほど苦しめられることもありませんし、感染を広げることもありません。
性感染症に対抗するには、それについての知識を持っておくことこそが大切なのです。